2010/05/21

Infernal Affairs II

【原題】 Infernal Affairs II / 無間道Ⅱ
【邦題】 インファナル・アフェアII 無間序曲
【監督】 アンドリュー・ラウ、アラン・マック
【製作】 アンドリュー・ラウ
【製作総指揮】 ジョン・チョン、ダニエル・ユン、マー・パオピン
【脚本】 アラン・マック、フェリックス・チョン
【撮影】 アンドリュー・ラウ、ン・マンチン
【視覚効果】 クリストファー・ドイル
【編集】 ダニー・パン、パン・チンヘイ
【音楽】 チャン・クォンウィン
【出演者】 エディソン・チャン、ショーン・ユー、アンソニー・ウォン、フランシス・ン、フー・ジュン、エリック・ツァン、チャップマン・トウ、カリーナ・ラウ、ロイ・チョン、リウ・カイチー
【あらすじ】
 1991年、香港マフィアの大ボス、クワンが暗殺された。だが配下のボスのひとり、サムだけは造反を目論む4人のボスたちをよそに唯一静観を続ける。実はこの暗殺は、サムの出世を願う妻マリーが夫も知らぬ間に手下のラウへ命じたものだった。そんな彼女に叶わぬ恋心を抱くラウはやがて、サムによって警察学校へ送り込まれる。一方、組織犯罪課のウォン警部は、クワンの私生児であることが発覚して警察学校を退学処分になったヤンを組織へ潜入させることに。こうしてラウとヤンの2人は、92年、気づかぬうちに互いの人生を交差させていくのだった…。

トニー演じるヤンとアンディ演じるラウの若い時のお話。時代は香港返還前から返還されるまで。
インファナル・アフェアシリーズでこの作品が一番黒社会らしい作品ではないかなと思いますね。ほかの2作品はアンドリュー・ラウ監督らしいスタイリッシュな作品なんですよね。このⅡが黒社会の残酷・非情さが描かれてます。メンツも黒い映画にはお約束な人が出てるから余計にね。
黒な人・その1、ロイ・チョン。ジョニー・トー作品の常連さん。ロン毛でチャライ風貌なのですが、好きです。迫力があります。
黒な人・その2、リウ・カイチー。彼は黒い場合もあれば、どこか情けない警察官とかどっちもOKな役者ですね。一番印象的なのはレスリー&常盤貴子の「もう一度逢いたくて」ですね。裏切り者ですよ。
黒な人・その3、フランシス・ン。いい。彼はいい!実はこの作品でフランシス・ンを知りました。ほかの作品みたら雰囲気が全く違う!この作品では冷静沈着でインテリな風貌、やさしい顔で実は非情な黒社会のトップを演じてますね。一番好きな役は「エグザイル」かな。いや、「ミッション」かな・・・。
黒くないけど、このフー・ジュン、いいですね~。そう、彼は「レッドクリフ」で劉備の子供を助け、ブブカ顔負けの高跳びをした「趙雲」を演じてた人ですよ!
そしてカリーナ・ラウ。美人。やっぱり美人。そしてボスの女ってのが合いますね。ピッタリですよ。

最後主演の二人、エディソン・チャンとショーン・ユー。彼らはこのインファナル・アフェアでトニーとアンディの若いころを演じたことによって人気に火がついたみたいですね。
ってか、エディソン。。チャラい!ハマり役!香港映画界にはやっぱり彼が必要ですよ。チャラい役がこんなにも演じる?!ことができるのはエディソンだけですよ。けどエディソン、チャラいけどやっぱりお育ちの良さは隠しきれませんね。どこか金持ちのにおいがするんですよ。
早く彼が香港映画界に復帰することを願います。
そして、ショーン・ユー!やっぱイケメン!若いけどほんと変わらない!すごいこの作品ではトニーを意識しているのがわかります。ちょっとしたしぐさだったり表情だったり。ショーンなりに研究したんでしょうね。はぁ、、かっこいい。そして顔小さいな~。

ショーンが年をとったらトニーになるわけですが、かなり身長が低くなりますね。ま、そこは御愛嬌ってことで。
あと、よくアンディの若いころをショーンがやって、トニーの若いころをエディソンがやったほうがいいんじゃないかという意見をチラホラ耳にしますが、ま、確かにエディソンはトニーと同じ垂れ目なのでいいとは思いますが、、、やっぱりトニーはチャラさゼロなんですよ。ショーンの硬派なところがトニーと合うと思うんです。なのでこの配役でいいんです!
このシーン、大好きです。フランシス・ン、好きな役者です。
レッドクリフで劉備の子供を助けたフー・ジュン!
チャップマン・トー、ボッコボコ
ショーン、やっぱりイケメン。。。

Infernal Affairs III

【原題】 INFERNAL AFFAIRS III/INFERNAL AFFAIRS: END INFERNO 3 無間道Ⅲ 終極無間
【邦題】 インファナル・アフェアⅢ 終極無間
【監督、プロデューサー、撮影】 アンドリュー・ラウ
【監督、脚本】 アラン・マック
【プロデューサー】 カオ・フォンチュン
【脚本】 フェリックス・チョン
【撮影】 ン・マンチン
【編集】 ダニー・パン  パン・チンヘイ
【美術】 ビル・ルイ
【音楽】 チャン・クォンウィン
【出演者】 アンディ・ラウ、トニー・レオン、レオン・ライ、チェン・ダオミン、ケリー・チャン、アンソニー・ウォン、エリック・ツァン、サミー・チェン、カリーナ・ラウ、エディソン・チャン、ショーン・ユー、チャップマン・トゥ
【あらすじ】
潜入警官のヤンが殉職し、10ヶ月。警官として生きる決意をしたラウは、事件について、「ヤンを撃ったのは潜入マフィアのラムで、そのラムを自分が射殺した」と証言し、一時的に庶務課へ移動となる。その間ラウは、警察内に残る潜入マフィアを自らの手で始末してきた。ある日、保安部のヨン警視の部屋で、巡査部長のチャンが自殺する。内務調査課へ復帰したラウは、ヨンが潜入マフィアであるとにらみ、その身辺を調べ始めるが…。

はぁ・・・かっこいい。
私の好きな映画BEST5に入る、いや、BEST3に入る「Infernal Affairs」の続編。続編といってもヤンが死んでからのその後だけでなく、殺される前のお話でもあります。
大体映画って続編とかになるとクオリティが下がるんですよね。やっぱ一番最初の作品がいいよね、みたいな。たしかにⅠの衝撃にはかないませんが、これはこれでかなりよしです。
まず見せ方が面白い。過去と現在をうまい具合に織り交ぜてみせております。ただし、ちゃんとみないと意味がわからなくなること間違いなし。真剣に見ましょう。
Ⅰではどうも中途半端な扱いだったケリー・チャン、Ⅲでは大活躍です。大活躍というかちゃんと意味をなしています。
Ⅰではずーっと任務に疲れ、思い表情だったトニー演じるヤンにも、こういう時間もあったのねと、ちょっとホッとします。じゃないとヤンはかなり報われないですよ。私は完全ヤン派ですからね。
そう、この作品のトニーはいいですね~。もう寝てる姿なんて可愛すぎてどうしようかと思いましたよ。※どうしようもない。もちろん、きょとん顔も健在です。
ケリー・チャンが寝ているトニーをずっと見つめ、怪我をしているトニーにそっと絆創膏を貼るシーンがあるんですが、私だってそんな場面があったらガン見しますね。
さて、トニーの感想はいったんおいといて、、、
アンディもよかったですよ。どんどんぶっこわれていく様がすごかったです。関係ないけどアンディってスーツが似合いますね。いつも変な服を着ている写真をみるので、このひと黙ってスーツきてればかっこいいのに・・・と思わずにはいられませんでした。
そして今回はⅠにでてこなかった2人がかなりいい味だしてます。
一人はレオン・ライ。正直好きな顔ではないので、うーん、、、という感じでしたが、この役にはピッタリでした。ヤンにとって味方なのか敵なのか、最初ほんとにわかりませんでした。真面目でエリートな印象だけど、結構やってることは黒いみたいな。うまくはまってましたね。
そしてチェン・ダオミン。渋いですね~。彼は「HERO」でもトニーと共演しています。黒社会か板前にしか見えない髪形でしたが。。彼の「運命は人を変えるが、人は運命を変えられない。だが、彼らは何かを変えた」この台詞!ものすごく印象に残ってます。ってか覚えてしまいました。なるほどね~と。

この映画、Ⅰと違うところがあるんですよ。お気づきの方はかなりのトニー好きですよ。
はい、トニー、ひげがないんです。Ⅰのときはひげがあったんですが、Ⅲではありません。
ちょうどこのとき「2046」の撮影とかぶっておりまして、付け髭をつけるためひげはそってしまったんだそう。
私はひげアリ派です。
でもどっちでもいいです。
なぜならかっこいいから。

でた!きょとん顔!
この笑顔で完全ノックアウト・・・。かわいい。。。

2010/05/20

BREAKING NEWS

【原題】 大事件 BREAKING NEWS
【邦題】 ブレイキングニュース
【監督】 ジョニー・トー
【脚本】 チャン・ヒンカイ イップ・ティンシン
【撮影】 チェン・チュウキョン
【出演者】 ケリー・チャン、リッチー・レン、ニック・チョン、ラム・シュー、ユウ・ヨン、マギー・シュー
【あらすじ】 
ある朝、香港の市街地で銀行強盗団と警察との壮絶な銃撃戦が発生。しかし激しい攻防の末に、CID(重犯罪特捜班)のチョン警部補は、ユアン率いる犯人グループを捕り逃してしまう。しかも偶然現場に居合わせたTV局のカメラによってその一部始終が報道されてしまう。警察への非難が高まる中、新任指揮官レベッカは失地回復のためメディアを逆利用する戦略に打って出る。それは、PTU(機動部隊)にワイヤレス・カメラを装備し、犯人逮捕の瞬間をTV中継するというものだった。一方、チョンたちに追い詰められた犯人グループはアパートの住人を人質にとって篭城を始めるのだが…。

ジョニー・トー監督の中でもあんまり黒くない映画ですね。
黒じゃない強盗団と男くさくない警察とのお話。はじめ見たときは「う~ん、物足りないなぁ」と感じた部分もあったんですが、なぜかもう一度みたくなってしまってみてみたら「あれ?面白い」ですよ。
多分、当時はまだ香港映画を見始めたばかりだったので出演者も正直ケリー・チャンくらいしかきちんと把握してなかったからですね。でもほら、1年頑張った成果ですよ。ほぼ全員わかりました。はい。
まず、リッチー・レン。「スナイパー」「エグザイル」でも思ったのですが、銃を持つ姿が様になります。彼は台湾出身なので徴兵にいってますからね。そこで受けた訓練の賜物でもあるそうです。強盗団の役ですが、やはりどこかいい人みたいな。
そしてニック・チョン。いいですね~、ほんと彼は。熱い役を演じさせたら一番なんじゃないでしょうか?!どこまでも熱く犯人を追いかける。一生懸命さがひしひしと伝わります。
んで、ラム・シュー。やっぱりですよ。やっぱジョニー・トー作品には彼がいないと。やっぱり食べてるし。今回はどうしょもない父親役。ほんとどうしょもない。
最後はケリー・チャン。いやー、美人!彼女は話し方も特徴あるから気の強い役が似合いますね。美人の中に育ちの良さと頭の良さがにじみ出てますよ。
こっそり、上司役にサイモン・ヤムだったり、偶然いた殺し屋にはあのレッドクリフのヨウ・ヨンとか出てますからね。
ストーリーもよかったですよ。今回は“現代”の事件ですね。香港警察の名誉挽回のために事件を実況中継し、事件をひとつのショーとしてみせます。テレビを通じて映し出された事件。ネットを利用し、犯人と警察のやりとりが行われます。そうなるとちょっとジョニー・トー作品にしちゃ、無機質な感じがしそうですが、人間に熱い男、ジョニー・トー。そんなことはありません。立てこもり、人質をとった家族と偶然居合わせた殺し屋たちと芽生えた奇妙な関係が生まれ、一緒に料理をして食事を囲むシーンはかなり印象的です。
あと、忘れてましたが冒頭の銃撃戦!6~7分くらいあると思うんですが、かなりかっこいいです。やっぱりスタイリッシュ!さすがジョニー・トー監督!
やっぱ香港映画にはこういうシーンが必要ですよね。
サイモン・ヤム、今回は警察官。ちょい役。
こんなシーンはなかったけど、、、ケリー・チャンはやっぱり美人。

2010/05/19

EYE EOR AN EYE

【原題】 눈에는 눈,이에는 이
【邦題】 目には目、歯には
【監督】 クァク・キョンテク アン・クォンテ
【脚本】 キム・ドンウ
【出演者】 ハン・ソッキュ、チャ・スンウォン、ソン・ヨンチャン、ソン・ビョンウク、イ・ビョンジュン、チョン・インギ、キム・ジソク
【あらすじ】
白昼堂々、ソウル都心で現金輸送車が何者かによって強奪された。そして、これに続くかの様に済州島空港では、密輸金塊600kgが消える事件が発生した。警戒する刑事たちの前で起こる完全犯罪に、伝説の刑事とまで呼ばれたペク・バンジャン(ハン・ソッキュ)も成す術がない。そんなバンジャンの元へ宅配物が届く。中には「お前は俺を知っているのに、俺はなぜお前の事を知らないのか」というメッセージが。送信者はアン・ヒョンミン(チャ・スンウォン)、彼こそが完全犯罪を企てる男だった。百戦百勝の刑事と天才的な感覚を持つ犯人、最後に笑うのは一体誰なのか・・

特に情報も無く友人が借りたものを観たのですが(友人はソッコー寝てました)、面白かったですよ!主演は、「シュリ」や「二重スパイ」のハン・ソッキュと「拍手するときに去れ」のチャ・スンウォン。役者ですね~、この2人は。ハン・ソッキュなんてかなりいかれた役でしたよ。普段はわりと落ち着いた刑事役なんですが、キレると普通じゃない。オカマ相手の取調べのときなんてちょっと狂気じみてましたよ。シュリにしても二重スパイにしても真面目な役でしたからね。ギャップに驚きです。
そしてチャ・スンウォン。この方の作品はこれで2本目なのであまりよく知らないのですが、でかいですね~。スタイル抜群。調べてみたら(すぐ身長調べる)188cm。元モデル。なるほど納得。私は某雑誌の血液型占いで「男の色気に弱く、悩ましげな眼差しやたくましいボディーを持つ彼には理屈抜きでめまいが。」とでているのですが、まさにそのとおり。ひとつも否定が出来ません。そう、チャ・スンウォンもそうじゃないですか!はぁ、、かっこいい。これから彼の作品をいろいろ見てみますかね。

高い検挙率を誇る血の気の多いベテラン刑事と、MBA出身の知能犯の追跡劇ですが、激しい銃撃戦や残酷なシーンはなく、これはまさに頭脳戦。しっかりみないとついていけません。ただの追跡劇だけでなく、これまた男の義理と友情、そして推理が詰まっております。
こんなイケメンが自分を犠牲にして仲間を助ける。その仲間もそんなリーダーを助けに向かう。すばらしい。男の友情ってすばらしいですね。かっこいい。
謎解きとアクションがテンポのいいスピード感で繰り広げられます。こういう作品はみていてスカっとしますね。
チャ・スンウォン、かっこいいです。大人の魅力ですね。

2010/05/17

Vengeance

【原題】 Vengeance 復仇
【邦題】 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
【監督】 ジョニー・トー
【製作】 ミシェル・ペタン、ロラン・ペタン、ピーター・ラム、ジョン・チョン、ワイ・カーファイ、ジョニー・トー
【脚本】 ワイ・カーファイ
【撮影】 チェン・シウチョン
【美術】 シルバー・チャン
【編集】 デビッド・リチャードソン
【音楽】 ロー・ターヨウ
【製作国】 2009年香港・フランス合作映画
【出演者】 ジョニー・アリディ、シルビー・テステュー、アンソニー・ウォン、ラム・カートン、ラム・シュー、サイモン・ヤム
【あらすじ】
マカオの高級住宅地で、家族4人が何者かに襲われるという事件が発生。それを聞きつけ、フランスから初老の男・コステロ(ジョニー・アリディ)がやってくる。病院を訪れた彼の前には家族で唯一、死を免れながらも全身包帯を巻かれた重体の愛娘・アイリーン(シルヴィー・テステュー)の姿があった。コステロは、娘の家族を殺害した犯人は3人で、そのうちの一人の耳を彼女が銃で打ち抜いたことを知る。地元警察のウォン刑事(マギー・シュウ)から見せられた現場写真を盗み出したコステロは、そこに“Vengeance(復讐)”と書くのだった。そんな中、クワイ(アンソニー・ウォン)、チュウ(ラム・カートン)、フェイロク(ラム・シュ)の3人は、組織のボスであるファン(サイモン・ヤム)から殺しの依頼を受けていた。彼らはホテルの一室でターゲットを仕留めるが、偶然、廊下ですれ違ったコステロに、フェイロクが手にしていた銃を見られてしまう。やがて、ホテルで男女の死体が発見され、ウォン刑事はコステロにマジックミラー越しに並ぶ容疑者から真犯人を見つけるよう依頼する。その中にチュウの姿を見つけたコステロは「ここにはいない」と証言、釈放されたチュウを尾行する。そして彼と合流したクワイらに「仕事を頼みたい」と告げるのだった。アイリーンの自宅を訪れたコステロたちは、事件の様子と犯人たちの特徴、使用された銃の種類を見極め、その後、銃の調達や改造を請け負うトニー(フォン・ツイファン)から、香港の海鮮街で店を営む男の情報を聞きつける。香港に向かった4人は、耳を負傷した男たちを探し出し、夜の森林を舞台に激しい銃撃戦を展開、肩を負傷したコステロは、自らの秘密をクワイたちに明かす。彼は20年前まで殺し屋をしており、過去の銃撃戦により脳に銃弾が残っていた。そのため、定期的に記憶をなくしてしまう難病を患い、自分がいつまで生きることができるのか全くわからないという……。

公開初日に見に行きましたよ。ジョニー・トー監督の最新作を!
新宿という土地柄か、中国の方もいらっしゃいましたし、客層はほぼ男性。むしろおっさん率高し。
女子2人で見に来てる人は私たちくらいだったような・・・。しかし、さすがトー監督。いままでアジア映画を見に行ったときはガラガラでギリギリに行ってもわりといい席でみられたのですが、今回は別。15分くらい前についたのですがすでに前から2列目くらいしかいあてないとのこと。結果満席。ちょっとびっくりしました。

感想はというと、、、、面白かったですね。やっぱり映画館の大きなスクリーンで見ると迫力も違いますし、冒頭の銃声音でビクっとしましたから。
フランスとの合作ということですが、内容は今までのトー監督作品の中では一番わかりやすかったのでは。“復讐”という大きなテーマにそっていたからかでしょうかね。
マカオに住む一家の惨殺事件を機にフランスからやって来た元殺し屋のコステロが、瀕死の娘のために復讐の鬼と化す。偶然知り合った3人組の殺し屋と力を合わせて。

ほんと男ですね~。一度請けた仕事はどんな理由があれど最後まで引き受ける。わずかな時間で築き上げた友情を大事に、仲間を見捨てず戦いに挑む姿はしびれます。
そしてこの映画も銃撃戦がすばらしい。
家族を襲った3人との夜の森の中での銃撃戦。月の明かりを頼りに相手をねらう。暗闇の中に響き渡る銃声音。ほんと、トー監督はこういったセンスがすばらしいですね。
あと、ラストでの空き地での銃撃戦。ちょっと運動会の大玉ころがしを思い出して笑いそうになりましたが、四方から敵に囲まれながらもありったけの銃を撃ちまくる。そんな中でもクールでいつづける3人。タバコを吸いながら銃をかまえる姿はめちゃめちゃかっこいい!
そしてこの映画がただの復讐劇でおわらないのが、コステロのバックグラウンド。ただ娘一家の復讐ということではなく、彼自身が昔打たれた銃弾のせいで記憶がどんどん失われていってしまうということ。のこされた時間は少ない。4人でいるときも時々記憶を失い、3人がわからなくなってしまう。けれど3人はコステロを見捨てたりはせず、一緒に彼の復讐のために戦うんですよ。はぁ、、かっこいい。男の友情をかかせたらジョニー・トー監督の右に出るものはいませんね。
 
役者もジョニー・トー組オールスターですね。
アンソニー・ウォン、ラム・シュ、ラム・カートン、サイモン・ヤム。いい役者勢ぞろいですよ。渋い!ラム・シュはやっぱりお笑い担当。彼の演技に観客が笑うことが面白かったですね。サイモン・ヤムもいいキレッぷりでしたね。アンソニー・ウォン、サイモン・ヤムはほんとどんな役でもこなしますね。あるときは警察官。あるときはマフィア。手下のときもあれば、トップも演じる。いやー、すばらしい。ラム・カートンもどんどん味がでてきてますね。でも若い。インファナル・アフェアのときと大して外見が変わってない。トニーはあんなにも老けてしまったのに。。。
コステロ役のジョニー・アリディ、はまり役でした。もともとはアラン・ドロンだったみたいですが、いや、彼のほうがあってますよ。復讐心、記憶がなくなることに対しての恐怖、空しさと悲しさ、、、痛いほど伝わりました。
 
これはぜひ日本人男性にみていただきたい。mixiだツイッターなどで人間関係が繋がっているようで希薄な現代。人との繋がり、信頼、友情、男とはということをジョニー・トー監督映画で感じていただきたいですね。
 
命をかけた男たちはかっこいい・・・。
タバコを吸いながら戦う姿、かっこいい・・・。男ですよ。